防災まちづくり「雑司が谷・南池袋」 一級建築士小野加瑞輝(おのかずき)の作品集

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雑司が谷のまちづくり

30年以上にわたって、豊島区雑司が谷地区のまちづくりの取り組んでいます。

その間にいろいろな事業が行われてきましたが、引き続きかかわってこれたのは幸せなことです。

詳しくは雑司が谷・南池袋まちづくりの会のホームページをご覧ください。



雑司が谷墓地周辺地区

区域図

区域図

不燃化促進事業

雑司が谷墓地周辺地区では、1982年(昭和57年から、広域避難場所である雑司が谷墓地の安全性を高めるために都市防災不燃化促進事業がおこなわれました。小野は前職で調査段階から関わり、独立後も引き続いて住民参加の防災まちづくりに取り組んでおり、現在に続いています。

不燃化促進事業は、建物の不燃化を行う事業で、まちづくりのメニューはありません。そこで、地元の不燃化促進協議会の皆さんと一緒にまちづくり計画を立案し、区に提案しました。それらのいくつかは実現することができました。

 

東通りの整備

雑司が谷墓地への避難路として東通りの整備を行いました。

 

緑のこみちの整備

雑司が谷墓地の廻りの万年塀を生垣などにして、うるおいのある空間にしました。


東通り拡幅事業

拡幅区間

拡幅区間

歩道整備区間

歩道整備区間

避難路の拡幅

雑司が谷墓地へ避難するために西側から多くの人が来ることが想定されました。(当時は都市計画道路環5の1は事業もはじまっていませんでした)

しかし、数少ない避難路となる東通りは墓地の近くでは幅員が4.9mしかなく、避難上の大きな課題を抱えていました。そこで、地元の皆さんに拡幅整備を提案し、粘り強く協議を重ねて6.5mに拡幅整備することにしました。

事業は11年の歳月をかけて1997年(平成10年)に完成しました。

 

歩道の整備

拡幅事業と並行して、拡幅部分から明治通りまでの区間では歩道を整備して歩きやすい道づくりをめざしました。

道路の構造や歩道の幅員については、地元東通り沿道まちづくり協議会で検討し、豊島区や警察と何度も協議を重ねて現在のかたちに整備することができました。


緑のこみちの整備

整備前

整備前の万年塀

整備後

整備後の生垣と歩道

整備後

整備後の散策路

インナーリンク構想

最初の調査の段階で、雑司が谷墓地の避難上の問題点として避難路と墓地廻りの道路の問題があげられました。 墓地廻りは道路が狭く、墓地との境界は万年塀によって仕切られており安全な避難に支障がありました。
そこで提案されたのが「インナーリンク」です。これは墓地内の空き墓地を整理し、空地を墓地周辺部に集め、墓地の外周部に歩道と生垣を整備しようという構想です。提案を行い、墓地内部の調査なども行いましたが、雑司が谷墓地を管理する東京都の理解が得られず、構想はそのままとなっていました。

 

緑のこみちの整備

インナーリンクの提案から15年。いろいろな機会を設けては東京にその実現を要望していましたが、東京から万年塀を撤去したいとの連絡がありました。
そこで地元の雑司が谷地区不燃化まちづくり協議会では、インナーリンク構想について改めて説明し、墓地内にある空地を利用しながら、可能な部分では歩道を整備し、それ以外の部分でも生垣にすることを要望しました。
その結果、東京都のご理解のもとに整備されたのが緑のこみちです。

 

緑のこみちの会

東京都との話し合いの中で、歩道の設置や生垣は管理費がかかるとの話があり、地元では緑のこみちの会を組織して維持管理を行うことを約束しました。
それ以来10年以上にわたって緑のこちの会の活動は継続されています。


池袋南地区

区域図

区域図

区域図

整備された防災井戸

区域図

防災まちづくりイベント

防災生活圏促進事業

雑司が谷墓地周辺ではじまった防災まちづくりは、事業区域よりも広範囲な部分(オール雑司が谷)を対象として活動を行うようになりました。
不燃化促進事業に引き続き、都電から西側の地区では、1998年(平成10年)から10年間、防災生活圏促進事業を行いました。

 

住民参加の計画づくり

防災生活圏促進事業では、地元の池袋南地区まちづくりの会が、街を点検し、計画を立案しました。
その計画に基づいて、電柱の移設による歩きやすいみちづくりや、民間の防災井戸の廻りを整備して使いやすくする事業などを行いました。
また、防災まちづくりイベントを毎年開催し、子供からお年寄りまで多くの区民が楽しみながら学べる防災訓練を行いました。
事業は2007年(平成19年)に終了しました。しかし、池袋南地区まちづくりの会は事業終了後も自主的に防災まちづくりイベントや勉強会を行い、地区全体の防災まちづくりに取り組んでいます。


雑司が谷二丁目地区

まち歩き

まち歩き

住民からの発意で

雑司が谷地区全体を見ると、墓地の南側の地区に危険度が高い地区が残されており、その整備が緊急の課題となっています。しかし 予算上の問題もあり、豊島区でも新たな事業の導入には積極的ではありません。
そこで池袋南地区まちづくりの会では、2010年(平成22年9から、国土交通省の「まちづくり計画策定担い手支援事業」を利用して、雑司が谷二丁目地区を対象に計画づくりを行い、豊島区に提案しました。


旧高田小の公園化

豊島区では池袋南地区まちづくりの会からの提案を受けて、それまで懸案となっていた旧高田小の公園化を進めることを決定しました。
現在、旧高田小公園計画検討会が組織され、公園の計画づくりを住民参加で行っています。


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